宮城県の産業医事情・紹介会社を調べました

人口約230万人と東北地方のなかでも1番の人口を誇る宮城県。そんな宮城県の産業医事情について調査してみました。産業医を紹介してくれるサポート会社などの情報も詳しくまとめているので、気になる方はぜひチェックしてください。

宮城の産業医事情

産業医の数や需要状況、今後の動向など、宮城県の気になる産業医事情について詳しくまとめました。

宮城の産業医の人数

宮城県に対応する認定産業医の数はおよそ1,700人。50人以上の従業員を抱える事業所は約3,200件となっており、産業医1人あたりの事業数は3.1件。これは全国で26番目に多い数字です。全国的にみると産業医の数はやや少ないですが、事業所数を考えると比較的需要と供給のバランスはとれていると言えるでしょう。

しかし、宮城県は製造業が盛んな地域でもあるため、今後ますます産業医の需要は高まると予想されています。常時50人以上の従業員を雇用する事業所は、産業医を選任し従業員の健康管理を行なう義務があるため、需要が高まりつつある現在において、産業医の選任は重要かつ早期の対応が求められるでしょう。

宮城で産業医を紹介している会社

宮城県で産業医を紹介している会社を3社ピックアップ。それぞれのサービスの特徴や料金体系などをまとめています。

産業医紹介センター

サービスの特徴

産業医紹介センターは産業医グループの中から宮城県エリアに対応可能な医師をピックアップしてくれます。登録医の中から書類選考を行ない、もっとも条件に合った医師を提案。最終選考は企業の担当者と面接・面談を行なうため、選りすぐりの中から気に入った産業医を選ぶことができます。また契約後の完全成功報酬型を採用しているので、余計な費用が発生しないのも◎。各分野に特化した産業医が登録しているので、企業が求めるスキルを持った医師を紹介してくれます。全国にネットワークがあるため、急に産業医が退職しても日本各地から対応できる医師をピックアップ。さらに女性（男性）医師に対応してほしいという要望にも対応可能です。

料金体系

嘱託産業（しょくたくさんぎょう）顧問契約方式

時間あたり料金

• 50,000円（税抜）／1時間
• 80,000円（税抜）／2時間
• 110,000円（税抜）／3時間

産業医選任手数料（1名選任につき）

• 契約時のみ100,000円

嘱託産業医人材紹介方式

• 初年度年俸×30％

スポット契約方式

• 100,000円（税抜）／2時間

専属産業医人材紹介方式

• 初年度年俸×30％

会社データ

メディカルロゼ

サービスの特徴

メディカルロゼでは、うつ病で通院中の社員の面談や休職中の社員の復職支援・面談などを行なっています。産業医がメンタルヘルスケアが必要な社員と会社の仲介をすることで、再発を防止。従業員のカウンセリングを徹底的に行ない、個人情報保護も考慮しながら就業判定の事後措置を提案してくれます。限られた面談時間の中で、より迅速に問題解決ができるように配慮してくれるそうです。また「依頼したときに来てほしい」「小規模だけど産業医面談をしてほしい」といった、細かい依頼にも応えてくれます。

料金体系

• 社員50名以上…50,000円～／1時間
• 社員50名未満…30,000円～／1時間
• 単発訪問…20,000円／1時間

会社データ

仙台産業医Office

サービスの特徴

仙台市を中心に産業医紹介サービスを行なっている仙台産業医Office。事業所で働く社員の快適な労働環境を整えるため、職場環境と労働内容を熟知して産業医活動にあったっています。定期的に職場巡視を行ない、職場環境が健康に害を及ぼす危険のあると判断した場合には、予防・対策措置を提案してくれるのだそうです。また安全衛生委員会等のメンバーとして会議に出席し、意見を積極的に発言。労働衛生管理体制の中で産業医としての重要性を認識し、医師として中立の立場から行動してくれます。

料金体系

• 50名程度…50,000円／1ヵ月
  ※月額コンサルティング料金はコンサルティング内容や社員数により変動

会社データ

産業医の報酬・費用相場を見る

宮城のうつ病患者の状況

うつ病患者の人数・データ

国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センターでは、「精神保健福祉資料」というデータでうつ病患者の数を都道府県ごとにリサーチした結果を掲載しています。[注1]

平成29年度のリサーチ結果では、全国のうつ病患者数が約317万人、そのうち2回以上受診している患者は約289万人というデータが発表されました。初めて診察を受けた患者のうち、2回以上診察を受けた方が約90％になる計算です。

宮城県内全体のうつ病患者の総数は約51,000人。そのうち2回以上受診した患者の数は約46,000人です。宮城県でも、約90％以上の方が2回以上の診察を受けていることがわかります。

エリア別にうつ病患者の数を見た場合、仙台エリアがやく38,000人とダントツの人数に。そのほかのエリアは約1,000～7,000人とバラつきがあるものの、10,000人以下の数字となっています。去年のうつ病患者の数字から見た推移では、仙南エリアをのぞくすべてのエリアで増加がみられました。

仙台エリアでうつ病患者が多い理由として考えられるのが、県庁所在地の仙台市があることです。商業が発展しているエリアであることから勤務形態や人間関係などさまざまな要因でうつ病患者が増えていると考えられます。宮城県の企業でも産業医の需要は高いといえるでしょう。

参考データ

• [注1]…[国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター] 精神保健研究所 精神医療政策研究部： 精神保健福祉資料 [医療計画・障害福祉計画関連]